《LAST FRIENDS》日文台词 1.docx
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《LAST FRIENDS》日文台词 1.docx
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《LASTFRIENDS》日文台词1
《LAST FRIENDS》日文台词 1
『誰にも言えない悩み DV、妊娠、禁断愛』
漁港
防波堤の先端に立つ藍田美知留(長澤まさみ)。
妊娠中の彼女は、優しく自分のお腹に触れ、そして微笑む。
家に帰った美知留は、ノートにはさんでおいた写真を手に取る。
どの写真にも瑠可がいた。
「瑠可?
?
?
元気ですか?
私は一人で、なんとかやっています。
ずっと一人だったから、寂しくはありません。
あなたの目の前から私が姿を消すのは、
これで二度目ですね。
一度は、高校のとき、母に連れられて。
そして、二度目は今度。
もう会えないんだね。
瑠可。
でもしょうがない。
あなたを裏切った、それが報いだと思うから。
あの頃、私は、あなたのことを何も知らなかった。
あなたの夢。
あなたの悩み。
あなたが心の中に秘めていた、思い。
」
マグカップをテーブルに置くと、美知留は手紙を書き始める。
ペンを置き、窓の外に広がる青空を見つめる。
「空が青いよ。
瑠可?
?
?
そっちの空はどう?
」
書きかけの手紙をぐしゃっと丸め、ゴミ箱に捨てる。
「人が人を知るって、本当に難しい。
今も思うの。
もしも私に、人の心を知る能力があったら、
せめてそのことにもっと一生懸命だったら、
あの恐ろしい出来事を、
あの死を、防ぐことが出来たんだろうかって。
でもね、瑠可。
あなた達は確かに私の側にいた。
例えもう二度と会えないとしても、
私は、今もあなた達に支えられてる。
」
ここで写真のアップ。
シェアハウスの前に並ぶ、
友彦、エリ、美知留、瑠可、タケル。
そして、オープニング。
主題歌の宇多田さんの歌声と影像が合っています。
吉祥寺
藍田美知留は、都内の美容室でアシスタントを務める22歳。
彼女の仕事が終わるのを、約束の時間から2時間半過ぎたのに、
恋人の及川宗佑(錦戸亮)は待っていてくれた。
まだ仕事が終わらない美知留に笑顔で手を振り、
「向こうで待ってる。
」と合図を送る。
カフェに駆けつける美知留。
宗佑が笑顔で手を振る。
「ごめんね、こんな時間まで待たせて。
」
「いいよ。
店なかなか抜けられなかったんだろう?
」
「うん。
」
「でもよく働くよな、こんな時間まで。
」
「しょうがないよ。
アシスタントにしわ寄せくるの当たり前だし。
それに私、この仕事結構好きかも。
」
「そう?
」
「仕上げが終わったあと、お客さんが鏡の中で嬉しそうな顔するの、
見るの好きなの。
カッティングとか、任された時は特にね!
」
「先輩に、いじめられたりとか、ないの?
よく聞くから、そういう話。
」
「なくはないけど、大丈夫。
」
「そっか!
あ、そうだ。
誕生日プレゼント。
」
「ありがとう!
何かなー。
」
包みを開ける美知留。
マグカップだ。
「可愛い!
ありがとう!
」
「うちに、お揃いのがもう1個あるんだ。
どうせなら一緒に使おうと思って。
」
「そうだね。
宗佑んち遊びに行った時、 一緒に使おう!
」
カードには
『To 美知留
誕生日おめでとう!
これからも末永くよろしくね。
From 宗佑』
と書いてあった。
「?
?
?
美知留?
」
「うん?
」
「一緒に、暮らさない?
」
「?
?
?
」
「ダメかな。
お母さん反対するかな。
」
「?
?
?
聞いてみる。
でも私は?
?
宗佑と一緒に暮らせたら?
?
嬉しい!
」
手を重ねて微笑みあう二人。
両親の離婚を経験した美知留は、現在、母親の千夏(倍賞美津子)と
暮らしていた。
だが、千夏が男を連れ込んだりすることもあって、家を出たいと
願っていた。
家に帰ると母親がテーブルに突っ伏して眠っている。
「あーあ。
また飲んじゃったんだ?
?
。
」
母に毛布を掛ける美知留。
トイレから男が出て来た。
「なんだ。
娘いたのか。
一杯どうだ?
」
「え?
?
私は、いいです。
」
「いいじゃないかちょっとぐらい。
いい胸だな、母ちゃんに似て。
」
「やめて下さい。
」
母親が目を覚ます。
「なんだ、いたの。
」
「デカい娘がいるんだな。
いくつだよ。
」
「この子ね、美知留って言うの。
いくつだっけ?
」
「22。
」と美知留。
「21じゃなかった?
」
「22だよ。
昨日で。
」
「そっか。
昨日誕生日か。
」
「?
?
?
」
「そうだったねー。
そうっか!
」笑い出す母親。
「祝ってやんなきゃな、誕生日なら。
」と男。
「いいよ、そんなことしなくて。
ほら、自分の部屋行ってて。
」
母親に追いやられ、自分の部屋に篭る美知留?
?
。
朝
食器を洗う美知留。
「あれ?
ケンちゃんは?
」母親が目を覚ます。
「あの人なら帰ったみたいよ。
」
「冷たいねー。
起きるの待っててくれたらいいのに。
あんたが朝早くからガチャガチャするから、
い辛くなったんじゃないの?
」
「?
?
?
お母さん。
相談したいことがあるの。
」
「何。
」
「私?
?
?
ここを出て、一人で暮らしちゃダメかな。
」
「一人で?
男とじゃないの?
」
「?
?
?
」
「そうなんだ。
」
「及川宗佑さんっていうの。
今度お母さんにも会わせるね。
区役所の、児童福祉課ってとこに務めてて、
すごくちゃんとした人だから。
世田谷の松原にマンションがあって。
」
「マンションねー。
豪華な話だね。
」
「ここの家賃は、今までどおり入れるから、心配しないで。
」
「?
?
?
」
「いい?
」
「いいよ。
家賃入れてくれるなら。
」
「ありがとう!
」
ある家庭を訪問する宗佑。
「世田谷区役所の及川です。
7歳のお子さんがいるんですよね。
今どちらに?
」
「母に預けてますけど。
近くなんで。
」
「そうですか。
お子さんのことで伺いたいんで、ちょっと上がらせてもらっても
いいでしょうか。
」
「すみません。
私、これから買物に行くんで。
」
母親はそう言い、出ていってしまう。
宗佑はその様子を見ていた子供に気づく。
公園
さっきの子供が砂場で一人で遊んでいる。
「一緒に遊んでもいいかな?
」
「いいよ。
」
「シャベル貸してくれる?
」
子供がシャベルを渡そうとする。
その腕にはあざがあった。
そのあざを見つめる宗佑。
「?
?
?
お母さんのこと、ここで待ってような。
」
「うん!
」
宗佑の電話が鳴る。
「宗佑?
一緒に住めるよ!
」
「そっか!
」
「お母さんがいいって!
今度の土曜日に、荷物持っていくから。
」
「わかった。
待ってる。
」
「大きめのお鍋とか、食器とか買っていくね!
」
美知留は、宗佑との新しい生活に必要なものを買うために
雑貨店を訪れた。
スリッパ、お茶碗、そしてお洒落なランプなど、
楽しそうに選んでいく。
偶然、同じ店にきていた岸本瑠可(上野樹里)は、買い物を終えて
店を出て行こうとしていた美知留の姿に気づく。
瑠可は、買い物に来ていたヘアメイクアーティストの卵、
水島タケル(瑛太)にぶつかって買ったばかりの
マグカップを落としたことも気に留めず、
バスに乗って走り去る美知留の後を自転車で追いかけた。
吉祥寺駅でバスを降りた美知留に追いついた瑠可は、
彼女に声をかけた。
「美知留!
」
「?
?
?
瑠可!
?
」
「美知留!
」
「瑠可ー!
!
」
美知留は、瑠可との4年ぶりの再会を喜び、思わず抱きつく。
井の頭公園
美知留と瑠可は、高校時代の思い出が残る公園で、
お互いの近況を報告し合う。
「やっぱ、東京にもどってきてたんだね。
」
「うん。
落ち着いたら瑠可にも連絡しようと思ってたんだけど、
余裕なくて。
お母さんにも、誰にも言うなって言われてたし。
」
「どこで何してたの?
」
「銚子に、遠い親戚がいて、そこ頼ってお母さんは夜の仕事をして、
私はバイトしながら、美容学校受けて。
」
「じゃあ今は?
」
「美容師。
」
「美容師になたんだ!
そっかー。
似合ってるよ、美知留に。
」
「瑠可は?
今何してるの?
」
「モトクロス。
」
「モトクロス?
すごいじゃん!
あれでしょ?
バイクの選手ってことだよね。
」
「選手としてはまだまだだよ。
バイク屋でバイトもしているし。
」
「ふーーん!
」
「懐かしいね。
」
「うん。
」
「この辺、いつも来てたよね、二人で。
瑠可が、自転車の後ろ乗っけてくれて。
」
「よく追っかけられたよなー、守衛さんに。
こら、そこの違反自転車って。
」
笑い合う二人。
「私が、家のことで悩んでた時に、ここで朝まで話聞いてくれたよね。
」
「だってあんなに泣いてたら、ほっとけないじゃん。
」
「変わってないね、瑠可。
」
「うん?
」
「他の子が、クラスの男子の話とか、美味しいケーキ屋さんの話で
盛り上がってる時、瑠可はいつもみんなから離れて、
一人で超然としてたでしょ?
」
「何それー。
浮いてるってことじゃない。
」
「わが道を行くって感じだったよ。
私は、流されるほうだから。
」
「別に、人に合わせるのが面倒なだけだよ。
」
「そう?
」
「とかいいつつ、今人と住んでるんだけどね。
シェアハウスって知ってる?
」
「ああ、あれ!
何人かで住む?
」
「共同住宅。
食堂と、リビングと、風呂が共有で、
あと、それぞれ個室持ってて。
」
「へー、面白そうだね!
」
「友達4人とシェアしてたんだけど、この春にどっと出てっちゃって。
今スッチーの子が一人残っているだけなんだ。
良かったら美知留も来ない?
」
「ああ?
?
」
「家賃安いよ。
月4万円。
」
「?
?
?
私ね、今度、人と一緒に暮らすんだ。
」
「人って?
?
男?
」
「うん。
」
「?
?
?
恋人、だよね、もちろん。
」
「うん。
」照れ笑いする美知留。
「そっかー。
恋人がいるんだ、美知留には。
」
「何よ。
」
「いや、いいことだと思ってさ。
美知留はちょっと奥手だから、心配してたんだ。
」
「そういう自分はどうなの?
」
「え?
?
今は?
?
夢に向かってまっしぐらだから、
そんなこと考えてる余裕ない。
」
「瑠可らしいなー!
」楽しそうに笑う美知留。
瑠可はそんな美知留の横顔を見つめ?
?
?
。
「また会える?
」
「もちろん!
携帯の番号と、メアド教えるね!
」
「じゃあ、これからバイトだから。
」と瑠可。
「うん。
」
「じゃ!
」
「うん。
それじゃあ又ね。
」
自転車を漕ぎ出す瑠可。
美知留も反対方向に歩き出す。
「瑠可?
?
?
私は全然知らなかった。
その時あなたが、振り返って、私を見てたこと。
あなたの視線に、私は気づかなかった。
」
瑠可は自転車を停めて振り返ると、美知留の背中を見つめ?
?
?
。
タケルの家
自宅の電話が鳴り、受話器に手を伸ばすタケル。
『シラハタユウコ』の表示に、タケルは電話を無視して仕事に向かう。
撮影スタジオ
モデルにメイクしていくタケル。
「うん、OK!
いいですよ。
終わりです。
」
モデルがタケルの頬に突然キスをする。
「?
?
?
やめて下さいよ。
変な?
?
噂立てられちゃいますよ。
」
「いいじゃん。
変な噂大歓迎!
ね、今度一度飲みに行かない?
いつだったらいい?
」
「夜はバイト入ってるからなー。
」
タケルのそっけない返事にモデルは黙ってその場を去る。
タケルは、本業であるヘアメイクの仕事を終えると、
自転車でアルバイト先に向かった。
「運命の出会いは、結構何気なく訪れる。
瑠可?
?
?
君との場合はそうだった。
」
信号待ちをしているタケルに瑠可が並ぶ。
「?
?
?
あ!
!
」
雑貨屋で自分にぶつかってきた子だと気づくタケル。
「あ!
!
」
「?
?
見んな、バーカ!
」
信号が青に変わり、瑠可は自転車を走らせる。
「あ!
待ってこれ!
落し物!
!
これ!
」
ちょっと待って!
!
」
必死に瑠可を追うタケルだったが、瑠可はどんどん引き離していく。
モトクロスの練習場
練習を終えた瑠可に先輩が声をかける。
「いいよお前!
男でも練習でなかなかあそこまで飛べない。
度胸ある!
」
「ありがとうございます!
」
「よし、今度飲みに行くか。
奢ってやるから。
」
「はい!
」
「そん時はスカート履いてこいよ。
いいケツしてんだから。
」
先輩が瑠可のお尻を叩く。
「?
?
?
」
これに怒った瑠可は、先輩のお尻に蹴りを入れ、ニコッ!
女子更衣室の前のベンチに座る瑠可。
みんなが出てくるのを待ち、更衣室の中へ。
ロッカーの鏡に映った自分の顔を睨みつけ?
?
。
空港
契約制客室乗務員をしている滝沢エリ(水川あさみ)。
同僚に挨拶をするが無視されてしまう。
別の日、瑠可は、エリとともにとあるバーを訪れる。
そこは、タケルがバーテンダーをしている店だった。
「あ!
」タケルに驚く瑠可。
「あ!
!
」とタケル。
「何?
知り合い?
」とエリ。
「こいつ知ってるよ!
馬力ゼロのヘタレ男!
走るの遅すぎてナンパも出来ないんだよね!
」
「あのね、ナンパじゃないですから!
忘れてるだろうけど、その前にいっぺんすれ違ってるんだ。
つーか、お宅が荷物引っ掛けて、その時に自分のカップ、
落としたの覚えてません?
」
タケルが箱を差し出す。
箱を開け、マグカップを手に取る瑠可。
割れたところはちゃんと修復してあった。
「?
?
あ!
」
「思い出した?
」
「あー、思い出した。
ぼんやり。
」
「?
?
?
」
「しょうがないよ。
あの時はちょっと取り込み中で。
それにあんたの顔薄いし。
」
「シーッ!
」とエリ。
「言うなぁ。
でもまあとにかく、それ持って帰って下さいよ。
」
「あげる。
これヒビ入っちゃってるんでしょ?
もういらない。
」
箱を突き返す瑠可。
「まあまあ。
ごめんね、こいつこういうヤツで。
それに今日荒れてんの。
先輩にセクハラされたとかでね!
」
「その話はもういいから。
」
「あんたね、そのくらい我慢しなさい。
女の戦いの方がずーーっとシビアだよ。
私なんて毎日飛行機乗って地獄見てっからね、言っとくけど!
」
「そりゃーそうかもだけどさ。
」
「ま?
?
でも瑠可の気持ちはわかる。
エロい先輩とかはね、厄介だよね。
」
「ていうか?
?
男とか女とか関係なく、
人としてちゃんと尊重して、距離守って付き合ってほしいんだよね。
そういうヤツとなら一生付き合っていけるのに。
」
「?
?
?
わかるなぁ。
」とタケル。
「へー、わかるんだ、タケル。
」とエリ。
「いや?
?
俺も、そういう友達、欲しいから。
」
「?
?
?
」
「2人、気が合うじゃん!
付き合ってみちゃったら!
?
」
エリが2人を冷やかす。
「そういうんじゃなくってさ。
」と瑠可。
エリ、タケル、瑠可の3ショットに『のだめ』を思い出します!
箱からマグカップを取り出すシーンに、
シチュエーションは違いますが、宗佑と美知留のシーンが重なります。
シェアハウス
「ただいまー。
?
?
?
うちらだけなのに、つい言っちゃうね。
習慣で。
」とエリ。
「うん。
言っちゃう。
」
「あ!
そうだ。
タケルのことだけどさ、あんま期待しない方がいいよ。
」
「期待って?
」
「あいつ綺麗な顔してっけど、残念ながら、ゲイかも!
私が勝手に疑ってるだけなんだけどね。
彼女いたところ見たことないし、
メイクアップアーティストっていう仕事がね!
なんか怪しくない?
」
「てか、どうでもいい。
」
「そっか。
どうでもいいか。
」
「うん。
」
「じゃ、明日ね。
オヤ!
」
「オヤ!
」
瑠可の部屋
引き出しから写真立てを取り出す瑠可。
瑠可と美知留の2ショット写真。
「美知留?
?
?
あなたは言ったよね。
瑠可は一人、超然としてわが道を行く人だと。
違うんだよ。
私はただ?
?
人が怖いだけなんだ。
」
携帯を取り出し、アドレス帳を開く瑠可。
美知留にメールを打っていく。
『TELしていいかな。
私ね、』
「今だって?
?
自分の心の中にある、一番大事なことは、
人に話せていない。
誰にも。
美知留、あなたにさえも。
美知留?
?
?
きっとあなたには想像できないね。
2年ぶりにあなたの姿を見かけて、
私がどんなに驚いたか。
」
雑貨屋を飛び出し、自転車で美知留の乗ったバスを追いかけた時。
駅でバスに追いついた瑠可は、人ごみの中から必死に美知留の姿を探す。
「この4年間、私がどんなにあなたを思い、
どんなに会いたいと願ってきたか。
」
美知留の姿を見つけた瑠可。
戸惑いの表情を浮かべ?
?
「そして、それと同じくらい?
?
?
再会を恐れてきたか?
?
。
」
覚悟を決め、自転車を押して美知留にゆっくり近づいていく。
「美知留。
」
落とし物を拾い集めていた美知留が振り返る。
複雑な表情でメール作成画面を見つめる瑠可。
『TELしていいかな。
私ね、』
その続きを打てずに、瑠可は携帯を閉じる。
美容院
お客さんの髪をブローする美知留。
「ちょっとねー、この髪型。
」と客。
「どうなさいました?
」
「地味じゃないかな。
」
「あー、でしたら?
?
こう、ボリュームを出して、」
ワックスで客の髪型を整えてみる。
「よくお似合いになります!
」
「本当!
?
じゃあこの次からあなたにお願いしてみようっかな!
」
その様子に気づいた美容師?
平塚令奈(西原亜希)、
「変わりましょう。
」と慌てて戻ってきた。
「はい。
じゃあ失礼します。
」
令奈は客に挨拶する美知留の足を思い切り踏みつける。
タオルを洗っている美知留の元に令奈がやって来た。
蛇口を熱湯に変える令奈。
「熱いっ!
」
「私の客、取ったら承知しないからね。
」
「?
?
?
」
みんなが帰ったあとも最後まで掃除をする美知留。
携帯にメールが届く。
瑠可からだ。
『おつかれ
まだ仕事中?
このまえは会えて
嬉しかった。
瑠可』
「瑠可?
?
。
」
土曜日
美知留は、宗佑のマンションに引っ越していく。
美知留が到着するのを見計らったように、宗佑が出迎えてくれた。
「持ってあげる。
」大荷物を受け取る宗佑。
「ありがとう。
」
「あ、そうだ。
これ、渡しておく。
」
宗佑は合鍵を美知留に渡す。
「?
?
?
うん!
」幸せそうに微笑む美知留。
「お邪魔します。
・・・お邪魔しますはおかしいね。
ずっと一緒に住むのに。
」
「うん。
」
「これからは?
?
ただいま、だね。
」
「お帰り。
」
「ただいま!
」
宗佑は色違いのマグカップにコーヒーを入れると、
ソファーに座る美知留の隣に座る。
「はい、お待たせ。
」
「ありがとう。
」
「乾杯!
」「乾杯!
」
美知留の荒れた手に気づく宗佑。
「荒れてるでしょ。
」
「痛くない?
」
「うん、平気。
」
部屋を見渡す美知留。
「今日からここが、私の家なんだよね。
」
「うん。
」
「ここにいれば、大丈夫。
外でどんなに辛いことや、悲しいことがあっても、
ここに帰ってくれば、宗佑がいる。
」
「僕は、絶対に美知留の側を離れない。
何があっても。
」
微笑みあう二人。
そして二人はキスをした。
色違いのランチョンマット、お箸、茶碗、そしてマグカップ。
翌日
美知留が目を覚ますと、宗佑が美知留の携帯電話を開いてみており…。
動揺を抑え、美知留は宗佑に声をかける。
「?
?
?
何見てるの?
何か変なメール来てた?
お母さんかな。
」
「これ、誰?
」
宗佑は瑠可からのメールを見ていた。
「アハハ。
あー!
それは、友達だよ。
高校のときの。
この間、すっごい久し振りに偶然町で会って。
」
「男?
」
「?
?
?
」
「男だろ。
」
「?
?
?
違うよ?
?
女の子だよ。
瑠可って、ちょっと変わった名前だよね。
その子、見た目も、ちょっと男の子っぽくて。
でも、女の子だよ、本当に?
?
。
」
「証拠は?
証拠はあんのか?
」
「?
?
?
」
宗佑の冷たい目に凍りつく美知留。
「電話?
?
電話掛けるね。
声聞けばわかるから。
」
宗佑が美知留に携帯を渡す。
急いで瑠可に電話をする美知留。
だが電話は繋がらず。
「留守電になっちゃった?
?
。
」
「隠れて男と会ってたんだろ!
」
「そんな?
?
本当に瑠可は、」
足でテーブルを蹴り飛ばす宗佑。
「言えば言うほど怪しいんだよっ!
男と会ってたんだろ!
そうなんだろ!
!
」
乱暴に美知留を揺する宗佑。
「違うよ?
?
絶対違うよ!
」
「?
?
?
」
「?
?
わかったから?
?
証拠見せるから?
?
。
そうだ。
アルバム!
うちに帰って高校の卒業アルバム持ってくるから。
」
「本当に持ってくるんだな。
」
「持ってくる?
?
」
やっと宗佑が美知留から離れる。
母親の住むアパートで、必死にアルバムを探す美知留。
「もう?
?
どこにしまったんだろう?
?
」
焦りながら、必死に探す。
美知留の携帯が鳴る。
台所に戻り、カバンの中から携帯を探している間に、
電話は切れてしまう。
宗佑からだった。
携帯をカバンに戻し、再びアルバムを探そうとすると、
また電話が鳴る。
「はい?
?
」
「今何してた!
」
「何って?
?
アルバム探してたんだよ。
」
「何ですぐに電話に出ないんだ!
」
「携帯、キッチンにあって?
?
」
「男と会ってるんだろう!
」
「そんなわけないでしょ?
?
。
宗佑に言われたから、アルバム探してただけだよ。
でもなかなか見付からなくて。
ほら、うち、お父さんが借金作って、夜逃げするみたいに
出てきたじゃない。
多分あると思うんだよ、でも?
?
」
「帰って来い。
すぐに帰って来い!
」
バスを降りると、雨が降ってきた。
美知留は宗佑のマンションへと走り出す。
鍵を開けようとすると、宗佑がドアを開ける。
「宗佑?
?
」
「アルバムは?
」
「?
?
ないよ。
だって宗佑が、」
宗佑は乱暴に美知留の腕を掴み、部屋に引き込む。
ここでCM。
CM開け、同じシーンを、今度は宗佑がドアを開ける側から撮っていることで、
美知留の怯えた表情を真正面から見ることが出来ます。
部屋の奥に美知留を突き飛ばす宗佑。
美知留が買ってきた綺麗な照明が粉々に割れてしまう。
宗佑は唇を噛みしめ、美知留に近づいていく。
「何で言う通りにしないんだ?
?
」
冷たい目でそう言い放ち、思い切り美知留の頬を平手打ち。
1度、2度、3度。
美知留がその場に倒れこむと、宗佑は今度は美知留の腹を蹴り始める。
苦しそうに咳き込む美知留。
だが宗佑は蹴るのをやめようとしない。
「やめて?
?
やめて?
?
。
」
苦しむ美知留をしばし見つめると、宗佑は急に冷静になり、
美知留を抱き起こす。
「?
?
?
ごめん。
美知留?
?
。
」
泣きながら美知留をぎゅっと抱きしめる宗佑。
「苦しい?
?
苦しいよ宗佑?
?
。
」
宗佑は美知留を放し、彼女を見つめ、そしてキスしようとする。
思わず顔をそむけてしまう美知留。
「?
?
?
ごめん。
私?
?
?
私もう1度?
?
アルバム探してくるね
?
?
ごめんね。
」
美知留はそう
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